日本では1978年以来、数多くのミュシャ展が開催されてきました。その多くは世紀末のパリ時代の作品や活動に焦点をおいたもの、または年代を追って構成されるものでした。例えば2004年から2006年にかけて開催された「ミュシャ財団秘蔵 ミュシャ展―華麗なるアール・ヌーヴォーの誕生」(主催:日本テレビ)は、ミュシャの作家活動を総覧したものとして記憶に新しいところです。
2013年3月より森アーツセンター(六本木)をはじめとし、国内5会場を巡回する本展は、これまでの展覧会の切り口とは一線を画し、「作品のみならず、芸術家としてのミュシャの思想や功績、作品の背景に光をあてる」という斬新な視点による展覧会となります。「ミュシャってどんな人だったの?どんなことを考えて作品をつくっていたの?」という疑問に答える、さらに一歩踏み込んだ新たな視点を設けました。
また、ミュシャ財団の全面協力を得た本展では、代々受け継がれてきたファミリーコレクションからの貴重な作品の数々が一同に会します。定番のリトグラフはもちろんのこと、貴重な一点ものの油彩、下絵、ジュエリーなどの立体物など、日本初公開作品も含め、ミュシャファンにはたまらないラインナップです。
ミュシャを知っている人も、知らない人も、きっと新たな発見がある。
「あなたが知らない、本当のミュシャ」に出会える本展に、是非ご期待ください。